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窓のコラム

大庭みゆき氏私の快適性×窓

大庭みゆき氏窓コラム④

大庭みゆき氏窓コラム④ ≪プロフィール≫ 株式会社 環境エネルギー総合研究所 代表取締役所長 大庭みゆき氏 財団法人省エネルギーセンター勤務を経て平成10年、株式会社環境エネルギー総合研究所を設立しました。「生活者の視点でフィナンシャルにエネルギーを考える」をモットーに、家庭を中心としたエネルギー関連調査、省工ネアドバイスを行っています。納得できる暮らしの質の向上にこだわる住宅などの研究にも注力されています。                                   エネルギー関係のエンジニアであり主婦でもある大庭氏に今月から4回に分けて、女性の視点とエンジニアの視点の両方から様々な角度で「窓」についてお話いただきます。 株式会社 環境エネルギー総合研究所 http://www.eer.co.jp/ 【第四回】スペーシア×〇〇 スペーシア×○○とは、真空ガラス「スペーシア」と何か他のコラボという意味です。 1.スペーシア×オープンキッチン  近年の住宅トレンドの一つにオープンキッチンがあります。オープンキッチンは料理をしながらリビングやダイニングの様子が見えるので、子どものいる家庭によく好まれます。  実は我が家もオープンキッチンですが、実際に使ってみると困ったことも出てきました。その一つが冷房使用時に料理をするとその熱がリビング側に流れて、リビングが暑くなることです。省エネ的に言うと、料理の熱によって冷房している室内の熱量が増加し、それを取り除くためにエアコンは余計な電気を使って冷すことになり、増エネになります。  そこで、考えたのがスペーシアとのコラボです。キッチンの前にスペーシアの壁を作るということです。これによってキッチンとリビング側の景観(見通し)は連続しつつ、空間(熱の出入りを防ぐ)を区切ることができるようになります。(スペーシアではないガラスで区切られているのはレストランなどでも見かけることがありますね。) 2.スペーシア×UVカット  突然ですが、虹の一番下の色は何色でしょうか?答えは「紫」です。人が見える光(これを可視光線と言います)の中で最も波長が短い色が紫で最も波長が長い色が赤です。紫より更に波長が短いもの、つまり紫の外だから「紫外線」、英語で言うと「Ultra Violet.」。どこかで聞いたことがありませんか?そう日焼けどめや日傘などに使われているUV防止、UV加工等の「UV」です。  そしてこのUVにスペーシアは大きく関わっています。スペーシアが赤外線だけではなく紫外線も通しにくいことをご存知ですか?例えばスペーシアクール静の場合UVカット率は99.8%、つまり有害紫外線をほとんど通さないので畳や家具、カーテンの変色、褐色を防ぐ効果があります。私の実家では和ダンスの置いてある部屋にスペーシアを入れています。絹が紫外線で黄変することを防ぐためです。大切な着物の保管にもスペーシアは活躍しています。  また紫外線は太陽光だけではなく蛍光灯等一部の照明ランプからも出ることがあります。夜、蛍光灯をつけたら虫が集まってきたというご経験はありませんか?虫は300nm~400nm(ナノメーター、1mmの1/1000000)の紫外線に集まりやすい性質があるからです。網戸に虫がびっしりで、掃除が大変というお宅にもスペーシアをオススメします。室内照明から出る紫外線をカットするので、虫が集まりにくくなります。 3.スペーシア×グリーン  東京に住んでいると時々無性に緑が恋しくなります。アジアンダムやつりしのぶ等は葉が軽やかで今からの季節にはピッタリです。透け感のある葉を見ているだけで、涼しさを感じられます。エアコンをかけている部屋では特に自然の緑があると「ホッ」とした感じを受けます。私もアジアンダムが大好きで350円程度の鉢植えを5つぐらい買って、寄せ植えをして楽しんでいます。ちょっと欠けたけれど捨てられないガラスの鉢や使わなくなった花器等を使ってもステキです。我が家にはガラスのテーブルがあるので、たまにはそのテーブルの下にグリーンと揺らぐLEDランプを置いて、楽しんでいます。  ところが困ったことが一つあります。それはアジアンダム等の軽やかなグリーンが太陽光と熱にめっきり弱いということです。ちょっと油断するとすぐにしおれてしまい、葉が枯れます。一旦枯れた葉はもうどうしようもなく、泣く泣く処分することになります。  しかしスペーシアの入った窓ならばそんな心配は無用です。可視光線を通して、赤外線を通しにくいスペーシアはアジアンダムにとって最適な窓です。  今回は『窓』をテーマに4回にわたってコラムを掲載してきました。このコラムを読んで頂くことで、窓を色々な視点から見ると別の景色がみえてくることに気づいて頂けたら嬉しいです。どこの家にも必ずある窓、窓は私たちの暮らしを豊かにしてくれたり健康にしてくれることもできる中々の優れものです。我が家の窓をもう一度見直してみませんか?

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大庭みゆき氏私の快適性×窓

大庭みゆき氏窓コラム③

大庭みゆき氏窓コラム③ ≪プロフィール≫ 株式会社 環境エネルギー総合研究所 代表取締役所長 大庭みゆき氏 財団法人省エネルギーセンター勤務を経て平成10年、株式会社環境エネルギー総合研究所を設立しました。「生活者の視点でフィナンシャルにエネルギーを考える」をモットーに、家庭を中心としたエネルギー関連調査、省工ネアドバイスを行っています。納得できる暮らしの質の向上にこだわる住宅などの研究にも注力されています。                                   エネルギー関係のエンジニアであり主婦でもある大庭氏に今月から4回に分けて、女性の視点とエンジニアの視点の両方から様々な角度で「窓」についてお話いただきます。 株式会社 環境エネルギー総合研究所 http://www.eer.co.jp/ 【第3回】「お風呂場パラダイス」 冬季、暖房した住宅の開口部(窓)から約48%の熱が外に逃げると言われています。そこで、窓のリフォームは住宅の断熱性能を高め、快適性を向上させるためには、とても重要なことです。2015年4月末の省エネ住宅ポイントの実施状況を見ると、東京都ではリフォーム件数の約88%の方が窓のリフォームをされ、一般の方にも窓の断熱意識が高まってきているようです。 しかし弊社が実施した調査結果を見ると、本当に窓断熱が必要な箇所の断熱リフォームは実施されているのだろうか?と思うことがあります。 首都圏在住者約2,000人に住宅の不満を尋ねたところ、住宅内で寒い場所の上位3つは「浴室」、「脱衣所・洗面所」、「玄関」でした。このうち「浴室」と「脱衣所・洗面所」は裸になる場所です。「でも寒いのは短い時間だから、我慢すればいい。お風呂に浸かれば暖かくなるから。」と思われる方もあるかと思いますが、それは大きな間違いです。浴室等が寒い住宅は大きな健康被害を招く可能性があるからです。東京都健康長寿医療センター研究所が実施した2011年一年間の浴室での心肺停止状態の実態調査によると、年間約17,000人もの方がヒートショックに関連した入浴中の急死をしたと推計され、交通事故による死亡者数(4611人)を大きく上回っています。特に外気温が低い冬季(12月~1月)の件数は夏季(8月)の約11倍にもなります。 ご自宅の浴室は冬、暖かいですか? もし浴室が寒いならばそれは下の写真のような感じかもしれません。これは断熱していない窓をサーモビュワーで撮影したものです。青いところ程温度が低く緑⇒黄色⇒赤になる程温度が高いことを示しています。 暖気は軽いので上に溜まります。天井が暖かいのはそのためです。窓は単板ガラスなので断熱性能が低く濃い青色(温度が低い)に写っています。このような浴室や脱衣所で入浴した場合の血圧変化は、服を脱ぐ前(血圧は通常)⇒脱衣所で服を脱ぐ(寒いので血管が締まって血圧が上昇)⇒裸になって浴室に入る(浴室が寒いので更に血管が締まって血圧が更に上昇)⇒寒いから急いで熱いお湯に浸かる(一気に血管が開いて急激に血圧が低化)という状況になることもあり、入浴事故等につながる可能性があります。     浴室の窓リフォームはとってもお得!? ところで、浴室の窓はリビング等に比べると小さいことが多いのでスペーシア等の高断熱ガラスに交換されても費用はリーズナブルです。少ない費用で大きな快適性と健康効果を得ることができます。特に高齢者の方にはお勧めです。高齢者の方は年間を通して浴槽入浴を好まれる方が多いのですが、「お風呂には入りたいけれどお風呂場が寒いのが嫌。」や「足が悪いので衣服の脱ぎ着は椅子に座ってするのでとても時間がかかる。それで脱衣所が寒いので電気ストーブを置いている。」等のお声を聞くことがあります。暖房機器がなくても暖かい脱衣所や入浴が楽しくなる浴室は高齢者の方には大きな生活の楽しみです。高断熱窓は省エネや快適性だけではない健康や楽しみ等様々な便益を産む可能性があるということだと思います。またお勧めは高齢者の方だけとは限りません。乳幼児の入浴をされるお母さんにもお勧めです。寒い脱衣所で自分も裸のまま赤ちゃんが風邪を引かないようと気遣いながらお世話をするのはとても大変です。暖かい脱衣所は赤ちゃんにとってもお母さんにとっても、とても大切です。 浴室がリフォームされないのはなぜ? 先の調査では回答者全体の約3割の住宅で寒い「浴室」や「脱衣所・洗面所」がありました。ところがリフォームをされた方の調査をすると、「リフォームの優先順位の第1位は間取りとインテリア」でした。「なぜ寒い浴室をリフォームしないのか?」その理由の一つが「寒さの原因が窓にあることを知らない方が多いから」です。寒い浴室がガラスの交換だけで、とても暖かくなります。 是非、知らない人に教えて下さい。「窓を変えるとお風呂場がパラダイスになるよ。」と。    

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大庭みゆき氏窓コラム②

大庭みゆき氏窓コラム② ≪プロフィール≫ 株式会社 環境エネルギー総合研究所 代表取締役所長 大庭みゆき氏 財団法人省エネルギーセンター勤務を経て平成10年、株式会社環境エネルギー総合研究所を設立しました。「生活者の視点でフィナンシャルにエネルギーを考える」をモットーに、家庭を中心としたエネルギー関連調査、省工ネアドバイスを行っています。納得できる暮らしの質の向上にこだわる住宅などの研究にも注力されています。                                   エネルギー関係のエンジニアであり主婦でもある大庭氏に今月から4回に分けて、女性の視点とエンジニアの視点の両方から様々な角度で「窓」についてお話いただきます。 株式会社 環境エネルギー総合研究所 http://www.eer.co.jp/ 【第二回】窓×やすらぎ 窓には色々な顔がある。 透明な窓ガラスは、家の中と外の区切りを取り払います。 ガラスによって空間は区切られますが、目で見る「景観」は連続しているので、外との一体感や広がりを感じることができます。キッチンに窓があると料理をしながら外の景色を眺めることができます。お隣の窓辺に飾られた花や建物の上に広がる空、雨に濡れた庭の風情などをガラス越しに見ることは、日々の暮らしの中での季節を感じられる、ちょっとした安らぎの時間です。 その一方で、窓は熱の出入り口にもなっています。秋の小春日和の日差しの暖かさにやすらぎを感じることもできますが、結露が一番できやすい寒い場所にもなっています。そんな窓を通して感じる““やすらぎ””を考えてみました。 (1)1/f ゆらぎ 蛍光灯の光とロウソクの光、扇風機の風と自然の風、水道から流れる水の音と小川のせせらぎ、あなたはどちらにやすらぎを感じますか?ロウソクの炎や自然の風、小川のせせらぎ等には1/f ゆらぎと言われる不規則な動き(ゆらぎ)が含まれています。 最も有名な1/f ゆらぎは人間の心拍のリズムです。またモーツアルト等のクラッシク音楽には多くの1/f ゆらぎが含まれていると言われています。1/f ゆらぎは自然現象の中に多く含まれています。“窓”を通して木漏れ日や葉ずれ等を眺めるだけでちょっとしたやすらぎを感じることができます。 自宅やオフィス、学校の窓からそんな1/f ゆらぎを感じる自然を探してみませんか? (2)当世お風呂事情 日本人は昔からお風呂大好きです。若年層を中心とするシャワー派とシニア世代が好む浴槽入浴派のいずれもが、入浴には単なる体の洗浄というだけではなく「リラックス」や「リフレッシュ」を求めています。ある調査によると日本人の平均入浴時間は約30 分で、その内の半分約15 分間浴槽に浸かっているそうです。平日の起床在宅時間(家にいて起きている時間)は約8 時間15 分(NHK 放送文化研究所2010 年国民生活時間調査)と言われているので、在宅時間の約6%(有職者は約8%)を浴室で過ごしていることになります。 そんなに長くいる大好きな浴室ですが、昨年弊社で行った調査によると住宅の不満の第3位が「浴室が寒い」(約3割の人が浴室が寒いと回答)でした。戸建住宅では浴室への不満が全体の約4 割程度までありました。 ではどうして浴室は寒いのでしょうか?その原因の一つが方角です。浴室が南側にある住宅は少なく北向き等に設置されています。 もう一つの原因が浴室の“窓”です。浴室の窓の断熱性能が低いと浴室が寒くなります。熱は温度の高い方から低い方に流れます。また温度差が大きいほど早く大量の熱が流れます。お風呂のお湯の温度と浴室窓温度の差が大きいほど窓から熱が流れて行くのです。これによってお湯が冷めやすくなり沸かし直しの回数が増える可能性があります。 また東京都健康長寿医療センター研究所によると、2011 年には約1 万7,000 人もの人々がヒートショックに関連した入浴中急死をしたとみられ、その数は交通事故による死亡者数(4,611 人)を大きく上回っています。特に外気温が低くなる12 月から1 月にかけて、入浴中に心肺機能停止となる人が、もっとも少ない8 月のおよそ11 倍に急増しています。 やすらぎを得るための楽しいお風呂でのこのような事故を防ぐためにも、窓の断熱強化は大切です。特に入浴を楽しみにしている高齢者の方には暖かい浴室は何者にも代え難いものです。 実は私の自宅の浴室にも窓があり、単板ガラスだったので冬はシャワーを流しっぱなしにしていないと寒くていられませんでした。それを高断熱ガラスに変えたところ、驚くことに浴室に湯気が見えるようになりました。リーズナブルな費用で短い時間で(2~3時間)、こんな暖かさが得られ、大満足です。 ご両親へのプレゼントに““暖かい窓ガラス””のプレゼントは如何ですか?

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大庭みゆき氏私の快適性×窓

大庭みゆき氏窓コラム①

大庭みゆき氏窓コラム① ≪プロフィール≫ 環境エネルギー総合研究所 代表取締役所長 大庭みゆき氏 財団法人省エネルギーセンター勤務を経て平成10年、株式会社環境エネルギー総合研究所を設立しました。「生活者の視点でフィナンシャルにエネルギーを考える」をモットーに、家庭を中心としたエネルギー関連調査、省工ネアドバイスを行っています。納得できる暮らしの質の向上にこだわる住宅などの研究にも注力されています。                                   エネルギー関係のエンジニアであり主婦でもある大庭氏に今月から4回に分けて、女性の視点とエンジニアの視点の両方から様々な角度で「窓」についてお話いただきます。 【第一回】見るをテーマに窓を考えよう。 目は心の窓!? 日本語で「窓」は単なる住宅の開口部を示すものだけではなく、「目は心の窓」と言うように「目」の意味も含まれています。興味深いことに英語で窓を表す“Window”も由来をたどると「風の目」という意味を持ちます。洋の東西を問わず人は窓に目をイメージするようです。目と窓には内と外をつなぐ場所という意味で共通性があるようです。更にもう一つの共通性は「飾る」ということです。アイメークやメガネ、コンタクト等、人は目を飾ります。ヨーロッパ等では凝った窓はあまり見かけませんが、多くの住宅の窓辺には美しい鉢植えが飾られ、窓を花で飾る習慣があります。一方日本では、戸建住宅で時折、窓辺を花で飾っている家を見ますが、マンション等の集合住宅では居住規約等の制約のためか、ほとんど見かけません。 しかしながら日本にはもともと窓を飾る文化がありました。窓を掛け軸に見立てて庭の景色を住まいの中にとりこんだり、上下、二つの窓の配置をわざとずらして茶室に趣を出す「色紙窓」などです。面白いものでは、京都の商家で使われていた紅殻格子の窓は細い格子の本数によって家業が分かる(米穀店は1 本、呉服屋は2 本等)ようなものもあります。そのように窓に遊び心を持っていた日本人ですが、近頃はクリスマスの頃を除いて、あまり窓を飾らなくなってしまいました。 そこで、新しい季節の始まりとともに、窓を飾ってみませんか?何の変哲もない普通の窓でも、飾り方によってびっくりするほど印象を変えることができます。飾る窓はリビングの窓だけとは限りません。お風呂場の窓やキッチンの窓等、日頃は忘れがちな窓にも注目して見て下さい。その窓から見える景色、あなたの「!」(感動)を窓に足し算しましょう。 窓を飾る時のポイントは、テーマを決めること! 例えば「外の景色をもっと楽しむための窓」や「季節を感じるための窓」、「我が家のニャンコがくつろぐための窓」などなど、テーマを決めて取り組むと迷いが少なくなり、結果として完成した窓に統一感が生まれます。ちなみに我が家のキッチンにある窓のテーマは「やる気が出る窓」です。「今日は料理をしたくないなぁ。」という日、この窓を見るとやる気が出ます。 実は窓にかけてあるレースのカーテンの柄が色々な人の顔のマンガになっていて、見るたびに思わず「ニヤッ。」とするのです。笑うことでリラックスして気分転換になります。そのような窓の飾り方をいくつかご紹介しましょう。 (1)夜景を楽しむ~光で窓を飾る~ 夜景が綺麗な窓をお持ちだったら、是非夜景を楽しむために「光」で窓を飾りましょう。 写真の照明は電池で動くロウソク型のLED ランプです。天井の照明を消して窓辺に置いたLED ランプの揺らぐ光で窓を飾ると、昼間見過ごしていた美しいものが見えてきます。 (2)カーテンで遊ぶ~たかがカーテンされどカーテン~ 窓にカーテンはつきものですが、「窓を楽しむため」にカーテンを選ぶと普段と違ったチョイスになり、ちょっとしたプチリフォームになります。 写真はレースと厚地のダブルかけのカーテンを使って、「毛糸玉で遊ぶ猫」を窓に作ってみました。猫好きだけど事情があって猫が飼えないお宅でもこれなら大丈夫です。たかがカーテンですが毎日見るものなので、されどカーテンです。季節に合わせてカーテンを変えるのもお勧めです。カーテン生地ではないもので作ると面白いカーテンができます。実はこのカーテンには更に仕掛けがあって、夜になるとベランダのLED の鳥が灯り、カーテン越しに「猫と小鳥」が遊んでいるように見えるようになっています。昼と夜で二通りの窓を楽しむことができるんです。

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森みわ氏パッシブハウス×窓

森みわ氏窓コラム④

森みわ氏窓コラム④ 建築家の森みわ氏は2009年より拠点をヨーロッパから日本へ移し、 日本の気候風土に合わせた建築デザインと省エネルギー性能の融合を目指して現在も幅広く活躍中です。 第1冊目の著書、”世界基準の「いい家」を建てる(PHP出版)”は発売1年目に7000部が完売となる程、森みわ氏のヨーロッパ仕込みの省エネへのアプローチは日本の建築業界の大きな関心を集めました。 一般社団法人パッシブハウス・ジャパンの代表理事を務める森みわ氏は 日本在住で唯一の独パッシブハウス研究所の付与するパッシブハウス・デザイナーの資格を有し、デザイナーの目線でこれからの日本の省エネ住宅のあり方についてお話いただきます。   【第四話】省エネ先進国ドイツと日本はどこが違う? 日本の“エゴハウス”志向 窓の省エネ性能は家全体の省エネ性能と快適性、そして温熱のバリアフリーの鍵を握る、とても重要な要素です。 最近はドイツの建材展に行かれる程省エネに勉強熱心な設計事務所や工務店も増えてきまして、皆さんドイツから戻られると興奮気味で、“ヨーロッパの主流はU値=0.8W/m2K以下の窓だ!日本の事情とはまるで違う!日本でもこういう窓を開発してもらわなくちゃ!”なんておっしゃる方が多いのですが・・・。確かに日本の市場で出荷されている窓のU値は平均で4.6W/m2K程度。なんと1971年のドイツで出荷された窓の平均U値3.85W/m2Kを下回るレベルなんです。両国の気象条件の違いを考慮しても、これは凄まじいほど立ち遅れています。しかし日本とドイツ、もっと根本的に違うところがあることを私は皆さんに知って欲しいと思います。 何が違うのでしょうか?私が思うに、ドイツを始めとする省エネ先進国の人々には、消費者と実務者の意識。“地球環境と将来の子供達のために、良いものを評価しよう、採用しようという”気持ちが一般の方に強く、真のエコ建材が意欲的に開発され普及する土壌があります。 一方の日本はどうかというと、どちらかというと“不具合があったら必ず保障してもらえる体制なのか?”、“初期投資するからにはお財布メリットはどれほどなのか?”という、自らの取得した不動産の資産価値を落としたくない、損したくないという気持ちばかりが先行して、エコハウスとは見せかけの、“エゴハウス“志向が蔓延しています。これでは良いものを作ろうとするメーカーが可愛そうですね。にもかかわらず、ヨーロッパ事情を知るや否や、”日本のメーカーが良いものを作らないから悪い”とメーカーに責任転嫁する訳ですから、本当に困りものです。“早くU値=1.0W/m2Kを切る窓を作れ!”とメーカーの営業マンを脅している工務店さんを見つけると私は何時も尋ねます。“あなたがお施主さんに提案している家の外壁には、本当にそんなに高性能の窓が必要なのですか?”と。要するに、そんなに高性能な窓を求めるということは、当然、外壁や屋根、床等の断熱・気密は最大限施されたのですよね?という確認です。例えば料理が下手な人が、“私の料理はあのイタリアの最高級オリーブオイルが入手困難だからB級なんだ!”なんて開き直っていたら笑われるのと同じです。省エネ設計では料理と同じように、沢山の要素をバランスよく配合して総合パフォーマンスとしてまとめ上げていく技術と経験値が求められます。パーツの寄せ集めやてんこ盛りではコストパフォーマンスも上がらず、省エネ住宅が本領を発揮しない事もあり、残念な結果になりかねません。     エネルギー効率がアップする“窓” 真の省エネ設計はテーラーメイドであり、物件毎に最適なコンポーネントを適切な量で採用する力が求められますが、特に適切な窓を選ぶにはそれなりのノウハウが必要です。 私の住宅設計では、基本的にアルミ・クラッド付きの木製サッシを採用しています。ガラスはLow-Eアルゴン入りのトリプルまたはペア。使用する地域や窓の付く方角によって使い分けています。クライアントの予算によって使用する窓の性能はまちまちですが、一つだけ絶対に守ることがあります。それは、“窓を付けた方が窓を付けなかった設計よりも省エネになるような窓の性能を担保すること“です。意味分かりますでしょうか? 南面に高性能な窓を取りつければ、窓からのエネルギー・ロスよりも、冬の日射による窓からのエネルギー・ゲインが上回ります。壁にするよりも、窓にした方がエネルギー効率が上がる、そんな設計が出来るようになったことは、建築家にとって大変うれしい事だと思いませんか。 (写真:アルミと十津川杉のハイブリッドで実現した高性能サッシ)   3.11以降、建築側の設備依存率を下げようというこれまで無い発想は消費者の間で急速に広まっています。この流れをもっと加速するためにも、出来るだけ多くの消費者の皆さんに輻射の概念を理解していただき、“真のエコハウス”を見抜く力を付けて頂きたいですね。 これからの未来を担う子供達にも、エコハウスのしくみを知ってもらいたいと思い、こんなしかけ絵本を翻訳しましたので、是非親子で一緒に読んでみてください・・・。 ( 写真:パッシブハウスの絵本(いしづえ出版より発売予定))

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森みわ氏パッシブハウス×窓

森みわ氏窓コラム③

森みわ氏窓コラム③ 建築家の森みわ氏は2009年より拠点をヨーロッパから日本へ移し、 日本の気候風土に合わせた建築デザインと省エネルギー性能の融合を目指して現在も幅広く活躍中です。 第1冊目の著書、”世界基準の「いい家」を建てる(PHP出版)”は発売1年目に7000部が完売となる程、森みわ氏のヨーロッパ仕込みの省エネへのアプローチは日本の建築業界の大きな関心を集めました。 一般社団法人パッシブハウス・ジャパンの代表理事を務める森みわ氏は 日本在住で唯一の独パッシブハウス研究所の付与するパッシブハウス・デザイナーの資格を有し、デザイナーの目線でこれからの日本の省エネ住宅のあり方についてお話いただきます。   【第三話】そして窓の選び方 新築よりも省エネ改修? もう家を建ててしまってローンを返済中の方は、今更エコハウスの話など、聞きたく無いかも知れません。今現在そもそも家を建てる気が無い方にも、興味の無い話でしょう。 そこで省エネ改修のお話を少ししてみたいと思います。 新築を建てることなしに快適で健康なエコライフを手に入れることが出来たら、実はそれが一番良いのではないでしょうか? 私の自宅も実は賃貸住宅ですが、数年前に大家さんとの話し合いの元、借り手負担で大規模改修を行いました。私は大家さんと10年間の定期借家契約を結び、改修後の現状を“新しい現状“と定義、契約書の特記事項に盛り込まれました。私が劇的に改善させた建物の温熱性能とその中での暮らし方に魅力を感じた大家さんは、今から7年後に私が現状復帰無しで退去するのを楽しみに待っており、それまで私は、建物の固定資産税に毛が生えたような家賃を払い続ける約束です。 写真:森自邸(借家)。賃貸ながら太陽熱と薪ストーブの暮らしを満喫出来る!) まず“窓リフォーム”から。これが快適生活のポイント! このような素晴らしい大家さんとの出会いが叶うと、1000万円超えるリフォームも実現性を帯びてきますが、通常の家賃を負担しながらの改修となると、改修にかけられる費用はおそらく300万円程度でしょうか。 限られた予算で賃貸をリフォームする場合、まず最初に内装や水回りに手を出しがちですが、私はやはり窓のリフォームからお勧めしたいです。 冬の省エネのための高断熱サッシの採用と、夏の省エネのための外付けブラインド(スダレでもOK!)の採用で、直ぐに光熱費が下がるだけでなく、暮らしの快適性がグンとアップ。窓が変わればあなたのライフスタイルは劇的に変化する可能性を秘めています。 窓のリフォーム、真剣に検討してみていただけませんか? 水回りや内装のリフォームはその後にゆっくりと考えていただければと思います。 中途半端な“樹脂”が一番! しかしどんな窓を選んだらよいのでしょうか?アルミサッシは流石にNG?樹脂サッシは断熱性能が高いの?木製は一体どうなんでしょう?ここで窓枠に用いられる典型的な3つの素材(アルミ、木、樹脂)の特徴を建築家目線で分析してみたいと思います。 まず、アルミは建築用建材として大変魅力的な素材ですが、熱を通すのがとても得意なので、省エネが必須となった今、単体で窓枠に使うことはタブーです。ヨーロッパの殆どの国ではアルミ単体での使用が禁止されています。耐久性に関しては、3つの素材の中で断トツに優れているのですが・・。 木製の窓枠は適切なメンテナンスが必須ですが、ソリッドな断面で窓枠形状にしただけでも非常に高い断熱性能を発揮します。内装材としても一番人気な素材ですが、アルミ枠のように大量生産では無いため、価格が高めです。 最後に樹脂サッシ。窓は内装仕上げ材でもあるし、外装仕上げ材でもある訳ですから、誰が好き好んでプラスチックの窓なんて使うかと建築家は思います。しかし、内部に幾つもの中空層を設けた樹脂窓枠は、大量生産のアルミサッシ同等のコストパフォーマンスと、木製サッシに匹敵する断熱性能を備えており、耐久性に関しては木製サッシとアルミサッシの中間の位置づけといったところでしょうか? 素材としての魅力は建築家にとってはゼロ。なんだか一番中途半端な立ち位置ですが、とにかくローコストで窓の断熱性能を担保しようとすると、樹脂窓を選択する事になるはずです。 省エネの観点から市場で淘汰されそうになった戦後のアルミサッシですが、その耐久性の高さと素材の圧倒的な魅力から、近年は木製サッシや樹脂サッシの“外装材“として、“アルミ・クラッド(アルミを纏うの意)“の役割を担うようになりました。 ようするに、これまでのようなアルミか木か樹脂かという素材の3択の時代は終わりを告げ、3素材がそれぞれ得意とする役割を分担する複合窓が登場したという訳です。

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森みわ氏パッシブハウス×窓

森みわ氏窓コラム②

森みわ氏窓コラム② 建築家の森みわ氏は2009年より拠点をヨーロッパから日本へ移し、 日本の気候風土に合わせた建築デザインと省エネルギー性能の融合を目指して現在も幅広く活躍中です。 第1冊目の著書、”世界基準の「いい家」を建てる(PHP出版)”は発売1年目に7000部が完売となる程、森みわ氏のヨーロッパ仕込みの省エネへのアプローチは日本の建築業界の大きな関心を集めました。 一般社団法人パッシブハウス・ジャパンの代表理事を務める森みわ氏は 日本在住で唯一の独パッシブハウス研究所の付与するパッシブハウス・デザイナーの資格を有し、デザイナーの目線でこれからの日本の省エネ住宅のあり方についてお話いただきます。   【第二話】ラジコンハウスを探せ! 輻射の影響力 放射温度計で武装したあなたは、“なんちゃってエコハウス狩り”に出かけることが出来ます。 ハウスメーカーのモデルハウスを訪ねる時も、賃貸物件を内覧する時も、かならず放射温度計を携帯なさってください。 これまで目に見えなかった沢山の情報を集めることが出来ることを私が確約いたします。 皆さんの体感温度にとって、輻射は空気の温度と匹敵するほどの影響力を持っているというお話を前回いたしましたが、多くの住宅メーカーがこの輻射の影響を軽視 してきました。 室内の空気の温度をエアコンで力づくでコントロールしている住宅展示場のモデルも多く目に付きます。 エアコンの省エネ性能を前面に出せば、輻射が破綻した外皮設計はごまかせるとでも思っているのでしょうか(住宅展示場に足を運ばれた際は、必ず最初に建物の後ろに回ってエアコンの室外機の数を数えてみてください・・)。 エアコンハウスよりラジコンハウス 残念ながら、輻射は住まい手のみなさんがコントロールする事は殆ど不可能なもの。 なぜなら、輻射の影響は、建物が完成した時点でほぼ100%決まってしまうからです。 輻射のコントロールが破綻している建築空間では、過激な室温設定がもとめられ、その低い外皮性能のために、アクティブな空調設備の容量はどんどん大きくなり、空気の温度を力づくで温めようとする、(air-conditioning) エアコンハウスが完成します。 しかしそれでも空間を均一に温度管理することは困難を極めます。 一方、きちんと断熱や窓の日射遮蔽が施された建築空間においては、ごくわずかな空調エネルギーで温度ムラの少ない空間を実現することが出来るのです。こちらは輻射が調整されている(radiation-conditioning)されているという意味で、 ラジコンハウスと呼ぶことにいたします。 ラジコンハウスでは輻射の温度が安定するため、室温設定を緩和しても不快になりません。エアコンハウスに対してラジコンハウス。如何でしょうか? (写真:ラジコンハウスのロゴ)   スカスカの無断熱住宅から脱却し、少しずつ断熱強化を行っていく過程で、必ず外皮の表面温度に変化が見られます。 “高断熱高気密“を謳っている住宅でも、その外皮性能のレベルはまちまち。 とにかく実際の建物に入って表面温度を測りまくる、これが真のラジコンハウスを見つけ出すための近道です。 真綿に包まれたような暖かさ ラジコンハウスを目指していくと、暖かさ、涼しさの質に変化が現れます。 そして必然的にくらしの設備依存率を下げることに繋がり、万が一インフラ供給が絶たれても必要最低限の温熱環境が保たれるようになります。 例えば2010年に竣工した山形エコハウス(東北芸術工科大学監修)は、Q値0.8W/m2Kを切る驚異的な外皮性能と、寒冷地にもかかわらず大きく設けられた南側の窓が特徴ですが、東日本大震災の後に停電に見舞われた際、1日に1度ずつ室温が下がっていったそうですが、この建物の中に入ると、真綿に包まれたような暖かさを感じます。 輻射の安定によってもたらされた、最上級の暖かさの質なのですね。 みなさんがお住まいの家はどうでしょうか?夜寝る前に暖房を切って、朝起きた時に室温は何度下がっているでしょうか(実はこれも建物の外皮性能すなわち輻射の影響を評価する一つの物差しなんですね)。 建もの省エネ×健康マップ このように、外皮性能は省エネ性能の尺度だけでなく、暖かさの質の尺度であり、設備依存率の尺度であるという事を、是非覚えておいてください。 2011年にウェブ上にオープンした建もの省エネx健康マップ(www.tatemono-nenpi.com)では、縦軸でこの外皮性能を評価、横軸で設備効率を考慮した建物全体の省エネ性能を評価することで、さまざまな建物の省エネの特徴を“見える化“していますので、是非ご活用ください! (グラフ:省エネ建築マップ) 窓の表面温度は極端! さて、放射温度計を持ち歩くようになってかなり早い段階で皆さんが気付く事。 それは窓の及ぼす悪影響ですね。 冬のケースで言えば、窓の表面温度は極端に低くありませんか? でももっと表面温度が低いのはアルミサッシの枠の方だったり。温度の低いところでは結露現象が起きますね。せっかく室内で加湿器を焚いても、窓が除湿機では困りもの・・・。

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森みわ氏パッシブハウス×窓

森みわ氏窓コラム①

森みわ氏窓コラム① 建築家の森みわ氏は2009年より拠点をヨーロッパから日本へ移し、 日本の気候風土に合わせた建築デザインと省エネルギー性能の融合を目指して現在も幅広く活躍中です。 第1冊目の著書、”世界基準の「いい家」を建てる(PHP出版)”は発売1年目に7000部が完売となる程、 森みわ氏のヨーロッパ仕込みの省エネへのアプローチは日本の建築業界の大きな関心を集めました。 一般社団法人パッシブハウス・ジャパンの代表理事を務める森みわ氏は 日本在住で唯一の独パッシブハウス研究所の付与するパッシブハウス・デザイナーの資格を有し、 デザイナーの目線でこれからの日本の省エネ住宅のあり方についてお話いただきます。   【第一話】なぜ暑い?なぜ寒い 暑い・寒いの感じ方 あなたは冬の室温20度で寒いと感じるタイプですか? あなたは夏の室温27度で熱いと感じるタイプですか?  この質問に、YESと答える人もいますし、NOと答える人もいらっしゃる。 YES/NOで答えられるはずが無い質問なんですね。 一体なぜでしょうか? 暑い寒いは部屋の温度だけでは決まりません。 あなたが今動き回っているのか、座ってじっとしているのかで上記の質問の答えは変わります。 あなたが着ている服の厚みによって、答えは変わります。 その部屋の湿度によって、上記の答えは変わります。 そしてその部屋を取り囲む壁や天井、床の表面温度(輻射)によって、上記の答えは変わります。 気流があるか、すなわち部屋の中にサーキュレーターのようなものが回っているか否かによって、上記の答えは変わります。 あなたが素足でタイルの床の上に立っているのか、それとも杉のフローリング床の上に立っているのかで上記の答えは変わります。 それくらい沢山の要素が絡み合って、私たちは今暑いとか、寒いとかを感じているのです。 快適に過ごせるかは設計者次第? 上に挙げたあなたの体感温度を左右する要素の中で、建築側が関係している要素だけを抜き出してみますと、温度と湿度、気流と熱伝達、輻射でしょうか。 これらは設計者の腕次第で改善することができるのです。 窓を適切な位置に配置すれば、夏は通風による気流感を得ることができますし、土壁など調湿出来る建材や全熱交換式の換気装置を採用することで、室内の湿度コントロールがし易くなります。 温度はどうでしょうか? きちんと断熱気密が施された建物内は、外気の影響を受けにくく、室温の変動が穏やかです。 それでももし我慢が出来なくなってエアコンなどの冷暖房設備を付けても、室内の温度を一定に保ちやすく、消費エネルギーを大変少なく押さえることが出来ます。 床仕上げがヒヤッとしなければ、人体からの熱の移動は少なくなります。 ここまでは皆さん想像が付く事と察しますが、最後に残った輻射はどうでしょうか? 輻射とは、物体の表面温度が及ぼす人体への影響です。 簡単な例として、冬に室温24度でも窓際に行くと寒く感じる一方、室温18度でもパネルヒーターに近づくと暖かいというのは、まさに輻射と室温のせめぎ合いで体感温度が定義される証拠。 輻射が体感温度に対してどれほどの影響力かというと、一般的には皆さんの体感温度は室温と輻射温度のおよそ中間の温度になると言われています。 例を取って説明すると、室温が23度であっても、窓や外壁の表面温度の平均が15度しか無かったら、皆さんの体感温度は19℃にしかならず、やっぱり寒いわ。という事になってしまうという事です。  室内の輻射温度は、天井や外壁、床、窓といった家を包み込む“外皮”の断熱性能で決まります。 例えば外気温が0度で、室温が20度の冬の場合を想定すると、外皮の断熱性能が高いほど、外皮の室内側の表面温度は室温20度に近づいていきます。 外壁や屋根の輻射温度を上げるには、きちんと断熱施工をすることで対応しますが、窓の輻射はどうやって改善するのでしょうか?まだまだ目にするアルミサッシに一枚ガラスという組み合わせ。 断熱性能は皆無ですね。 アルミという素材も、ガラスという素材も、熱を遮断することが不得手ですので、ガラスに関しては空気層を挟み込んで熱を逃げにくくする工夫が必要ですし、窓枠に関しては断熱に有利な素材で作る以外解決方法はありません。 ポイントは窓の断熱化! これまでの日本のスカスカ&ペラペラな窓は住宅における省エネと健康にとって、罪悪以外の何物でもありませんでしたが、窓の断熱性能を確保してしまえば、今度は逆に窓から冬の太陽の日射を取り入れたり、風を取り込んだりという省エネ設計が可能となります。 それによって、外部空間と視覚的、空間的に繋がろうとする住まい手の欲求を満たすことも、(建築家として罪悪感を抱くこと無しに!)達成できる訳ですから、こんなに素晴らしい事はありませんね。 放射温度計で省エネ度がわかる! 外皮の表面温度を知るためには、サーモグラフィーという特殊なカメラで覗くのが一番分かり易いのですが、一般の方が買うにはまだまだ高価ですので、放射温度計がオススメです。 アマゾン等で数千円で購入できますので、是非ご購入頂きたい。 建物毎の省エネ性能の違いが良く解るだけでなく、今の暮らしの省エネ度を改善するためにも一役買ってくれるかもしれません! これまで捉えにくかった輻射の影響が目に見えるようになり、新しい世界が広がります。

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環境先進国ドイツの窓に学ぶ

今泉大爾氏窓コラム⑤

今泉大爾氏窓コラム⑤ (第5回-2013/12/26更新-)社団法人日本エネルギーパス協会の代表理事である今泉太爾氏は、エネルギーパスを広く一般に普及し、持続可能なまちづくりを目指すことを目的に活動をしています。特に「ドイツ」の環境政策に深く精通しており、日本への普及の橋渡し役として活躍しております。 エネルギーパスとは、EU全土で義務化されている「家の燃費」を表示する証明書です。「窓」は家の燃費を考える上でかかせない、非常に重要な部分です。 このコラムは、環境先進国として注目をうけるドイツのエネルギー戦略や法制度から見えてくる日本の住宅がこれから向かうべき未来について、窓の重要性と合わせて多くの方に知っていただきたい、そんな想いをこめた企画です。   【第五回】窓リフォームで、快適でお財布に優しい生活を! メイドインジャパンは高性能? 日本とドイツの窓を比較するとその差に非常に驚かされます。 一般的にメイドインジャパンといえば高性能の代名詞のはずなのですが、窓の断熱性能に限っては様子が違います。 現在ドイツで販売されている窓の断熱性能には最低基準があり、U値1.3以下のものでなければ人が住む所には取り付けることができません。(U値とは小さいほど断熱性能が高く高性能であるという意味) さらに、2014年にはU値の最低基準がU値1.0以下に引き上げられます。 一方日本の窓には、断熱性能に関して最低基準がありません。 そのため大半の新築住宅で現在使用されている窓のU値は4.65(アルミサッシペアガラス6㎜)であり、およそドイツの4~5分の1しか断熱性能がない低断熱な窓が使用されています。 ちなみに、未だに金属製のフレームの窓をメインに使っている国は、冬に暖房を使う地域では日本だけでは無いかと思います。 金属製のフレームの窓は防火や耐久性の観点では優位性があるが、断熱性能においては不利であり、世界的に住宅の省エネルギー性能が重要視されるようになった昨今では、日本以外ではよほどの事情がない限り使用される事がなくなっています。   なぜ日本とドイツでこれほど窓の断熱性に差が? 熱を大切に使おうという思想の欠如 それは、冬は寒いから「断熱をして熱を大切に使う」という思考を持つドイツと、冬もそんなに寒くないから寒かったら服を着ればいいじゃないかという日本との価値観の違いと言えるのではないでしょうか。 とはいえ、日本でも徐々に生活が欧米化しており冬には暖房を焚いて快適な室内空間を確保しようという流れが加速しており、住宅内のエネルギー消費量が右肩上がりに上昇しているため、今後は欧米に習って、断熱性能の高い家づくりが必要とされています。 ではまずはどこから手を付けたらよいか?それは、住宅において最も熱の出入りが多い箇所である窓なのです。例えば冬に家から逃げていく熱の約半分が窓からなのです。また、夏に家に入ってくる熱の7割以上がこれまた窓からです。つまり、もし日本でも熱を大切に使おうと考えた場合、第一に検討すべきは窓の性能向上になります。それほど重要な窓の断熱性能が世界で最も低いため、日本の住宅は夏暑く冬寒い…。どう考えても「熱を大切に使おう」という思想が欠けていると言わざるを得ません。   断熱性能の低い住宅におこる健康の問題  話は少し飛びますが、住宅の断熱性能が低いとどのような問題が起こるのか? 実は、住宅の断熱性能が低いと、室温が低いために命の危険が高まります。特に冬になると増えるのが、循環器系や呼吸器系の疾患、そして家庭内における不慮の事故などです。 例えば2012年、1年間で4,200人もの方が浴室で溺死されておりますが、その大半が冬に集中しています。寒ければ服を着ればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、お風呂に入るときは服を着ることができませんし、肺には服を着せることすらできないため、不慮の事故や呼吸器系の疾患は、住宅の室温を上げないとなかなか改善することは難しいのです。 また、近畿大学の岩前篤教授の研究では、住宅の断熱性能と健康の関係が指摘されています。「冷えは万病のもと」という言葉をご存知の方も多いと思いますが、なぜか住宅の室温に気を遣う方が少ない日本。 健康と住宅の断熱性能の関係は、冷静に考えるとごく当たり前のことなのだと思います。 では、健康で快適な生活を手に入れるためにはどうすれば良いのか? それは住宅が、冬には高い断熱性能、夏には暑い太陽の日差しを遮る日射遮蔽性能を持つ必要があります。この断熱性と日射遮蔽性の向上に最も効果的な対策が窓の性能向上にあります。 例えば、断熱性能向上と日射遮蔽を両立するには、LOW-Eガラスが効果的。ドイツではリフォームの際に交換されるすべての窓ガラスがLOW-Eガラスになっています。 日本でも、窓ガラスをLOW-Eガラスに交換したり、内窓を取り付けたりすることで、夏涼しく冬暖かい住まいを比較的簡単に手に入れることができます。 新築するのであれば、必ず高断熱LOW-Eガラス、そしてフレームは樹脂製または木製が今後の住宅ではスタンダードになるでしょう。 住宅省エネルギー化の世界的セオリー 日本では、あまり知られていませんが、世界の常識として、住宅の省エネ性能を高めていく時のセオリーがあります。 1)建物の躯体の品質(必要エネルギー) 2)給湯や冷暖房などの設備の高効率化(最終エネルギー) 3)再生可能エネルギーによる創エネルギー(一次エネルギー) この3つの手法を上から順番を守りながら住宅の高性能化を図っていくことが、グローバルスタンタードな家づくりの常識です。住宅の高断熱化は将来のエネルギーコスト上昇への対抗手段としても有効です。2003年から2013年の10年間で、灯油1Lの価格は1.7倍に上昇しています。世界中でエネルギーの奪い合いが繰り広げられており、今後もエネルギーコストは上昇の一途をたどると考えられますので、家庭のエネルギー消費量の大半を占める、住宅の省エネルギー性能の向上は必要不可欠なものであるといえます。 「住宅の省エネ化」は内需を拡大する 最後に少し広めの視点から。日本のエネルギー自給率はわずか4%程度しかなく、大半は中東などのエネルギー資源国からの輸入に頼っており、私たちの光熱費の大半は海外に流出しているともいえます。 自分たちが頑張って稼いだお金が、海外に吸い上げられていくのは我慢がなりませんね。ヨーロッパの国々が省エネリフォームを推進している最大の理由は、せっかく稼いだお金をエネルギーコストとして海外に流出させるのではなく、住宅への投資に振り替えることで、非常に大きな内需拡大効果が発揮できるからです。 また、省エネリフォームに投資した住人は、光熱費削減によって高い投資効果を得ます。ただ銀行に眠らせているよりも。おまけに健康で快適な生活も確保しながらです。 エネルギー自給率の低い我が国にとっては、「住宅の省エネ化」とは、低金利で眠らせている個人預金を地域経済活性化に活用する最高に優れた内需拡大システムなのです。 どうせ払うのなら、海外に吸い上げられるよりも、内需拡大に使う方が景気も良くなります。金は天下の回り物、景気拡大の観点からも、できる限り国内で循環するほうへの投資を優先させる必要があります。 最後までお読みくださった皆様には、ぜひ自宅の窓の断熱リフォームに投資することで、光熱費削減による高い利回りと、健康で快適な生活を手に入れていただければ幸いです。 窓のリフォームで、健康で快適、ついでにお財布にも優しい生活を!

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環境先進国ドイツの窓に学ぶ

今泉大爾氏窓コラム④

今泉大爾氏窓コラム④ (第4回-2013/8/27更新-)社団法人日本エネルギーパス協会の代表理事である今泉太爾氏は、エネルギーパスを広く一般に普及し、持続可能なまちづくりを目指すことを目的に活動をしています。特に「ドイツ」の環境政策に深く精通しており、日本への普及の橋渡し役として活躍しております。 エネルギーパスとは、EU全土で義務化されている「家の燃費」を表示する証明書です。「窓」は家の燃費を考える上でかかせない、非常に重要な部分です。 このコラムは、環境先進国として注目をうけるドイツのエネルギー戦略や法制度から見えてくる日本の住宅がこれから向かうべき未来について、窓の重要性と合わせて多くの方に知っていただきたい、そんな想いをこめた企画です。   【第四回】省エネリフォームで活気づくドイツの地域経済 国土の長期展望 2011年2月に「国土の長期展望」という国土交通省が示した非常に優れた資料があります。 ご興味のある方は是非チェックしてみてください。以下のURLよりダウンロード可能です。 http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/kokudo03_sg_000030.html 「国土の長期展望」によると日本の総人口というのは、2050年には約9,500万人と、現在から3,000万人以上大幅に減少してしまうとさています。しかも、これはもうすでにほぼ確定しており、もし人口減少に対して対抗するのであれば、1980年代位から少子化対策をしっかり取り組んでおかなければなりませんでした。世帯数に関して核家族化が進んでいるとは言え、2015年から2020年頃から減少していくということが予想されています。 今までの日本は、新築中心の高度経済成長モデル。 高度経済成長期に日本中で住宅や道路、橋などを作り続けてきました。この今まで作ったインフラは老朽化してきますので、維持するためにはリフォームしなくてはなりません。ところが、この維持コストだけでも2030年以降は、今まで新築+維持にかけてきた予算以上にコストがかかってくるようになり、全部は維持することができなくなります。つまりこれから行われる事は、どの地域を残し、どの地域を捨てるか、を決めなくてはならないタイミングに差し掛かっています。 新築中心の高度経済成長モデル依存で増え続ける空き家 余っていく日本の住宅 日本の住宅産業は未だに新築中心の高度経済成長モデルから脱することができず、減ったとは言え、毎年約80万戸以上の住宅を新築しております。高度経済成長モデルで新築住宅を続けてきた結果として、作りすぎた住宅がどんどん余って溜まり続けています。今現在では5,000万世帯数に対してストックが5,700万戸以上、約800万戸近くの住宅が空き家になっています。住宅が余っているのに作り続けている状態というのは、前回のコラムでもお伝えした通り、ワルラス的調整状態であり、地域の資産価値は下落し続けることになります。 需給バランスをとるドイツの都市計画 一方ドイツの場合、需要と供給のバランス合わせるために、都市計画等で住宅の供給量をしっかりコントロールしています。2009年現在の世帯数4019万世帯に対して、住宅のストック数は4,018万戸。住宅は余っていません、というよりも余らないように行政によってコントロールされています。新築住宅は必要な場所だけに建設させる、つまり人口動態を確認しながら、世帯数と人口が増加している地域でのみ新築させるようにしています。 そして、その際に単純に新築の住宅数を制限するだけの政策をうってしまうと、建設雇用が激減してしまいます。そこでドイツでは新築住宅を減少させるタイミングと合わせて、リフォーム需要を上げていくような政策を同時に行っています。例えば2000年前半頃からは、新築住宅に対しては補助金や金利優遇、金利免除などの支援策はほぼ廃止されています。非常に省エネ性能が良い住宅にだけ、ほんの僅かな利子免除があるだけ。一方、リフォームの場合は補助金も利子免除も金利優遇も非常に手厚くなっています。リフォームの場合も省エネ性能が上がるほど、補助金や利子免除が増加します。しかも新築よりも、リフォームローンの方が金利も低くなっています。 このドイツの住宅政策は、古典経済学的にはマーシャル的調整というモデル。需要と供給をバランスさせることができれば、価値が安定する。つまり、世帯数と住宅ストック数のバランスをとることによって、その地域の不動産価値を安定化させているのです。価値が安定化していると、住宅の所有者は資産価値をさらに向上させるため、リフォームに対する意欲が非常に高まります。その結果、ドイツと日本の2010年度の建設投資額を比較してみると、日本よりも人数も世帯数も少ないドイツの方が、建設投資額が大きくなっています。地域の不動産価値を安定させ、同時に建設投資額を増加させるには、現在のような新築中心の高度経済成長モデルから、ドイツのようなリフォームを中心とした先進国モデルへの転換が急務となっています。 成熟化した社会構造に適合したドイツの住宅産業 キーワードは「家の燃費」 日本では新築中心の高度経済成長モデルを未だに続けており、新規建設投資額に対して新築は62%(約13.8兆円)リフォームはわずか8.4兆円、しかもこの大半が住宅ではなく、ビルなどの非住宅。こと住宅においては新築一辺倒であり、リフォームでの再投資が、ほとんどなされていないというのが如実に表れています。一方ドイツの場合、全体の約76%がリフォーム。新築投資というのはわずか24%(568億ユーロ)しありません。そして注目すべきは省エネリフォームが全体の26%(613億ユーロ)、日本円にすると約8兆円もあるということです。しかもこの省エネリフォームという市場は、ここ最近意図的に政府によって作り出されたものです。 どうしてこれだけの市場を作り出すことができたのか?それは「家の燃費」という概念がポイントとなっているのです。 省エネリフォームは光熱費の単年度建設投資 簡単に言うと、省エネリフォームというのは海外に流出していた20年分の光熱費を、ギュッと圧縮し、単年度の建設投資に変えるスキームといえます。例えば、日本の場合毎年20兆以上の化石燃料を海外から購入しています。このごく一部でも省エネリフォームに投資することができれば、例えばほんの1%2000億円を省エネ住宅に投資させることが出来れば、「1000億×20年=4兆円」の市場が作り出せます。この省エネリフォームへの投資を誘引していくという政策は、これ以上環境政策として、そして経済政策として優れたものはないと言われている大ヒット政策です。ですから、リーマンショック後にドイツ連邦政府が最初に打ち出した緊急経済対策は断熱リフォーム補助金の積み増しでした。また、住宅所有者にとっては、省エネ住宅というのは投資です。昨今のエネルギーコスト上昇の影響で、「家の燃費」を計算してみると、低金利で銀行に預けているよりも、省エネ住宅に投資した方が、圧倒的に利回りが高いのです。省エネ住宅政策とは、地域で眠らせていた個人預金を地域経済活性化に活用するすぐれたシステムなのです。 例えばドイツ経済研究所の箱研究によると1ユーロの助成金を出すと民間等で約7.1億ユーロの投資が誘引されるつまり、使った金額の8倍の経済効果を持っていると発表しています。そして助成金を100万ユーロに対して以下の効果が確認されています。 A. GDP500-1,180万ユーロ(90%が地域の中小企業) B. 雇用100-217人(同じく中小企業) C. 社会福祉削減効果100-220万ユーロ(失業手当や生活保護など) D. 税収増加88-200万ユーロ(消費税や所得税など) 国や地方自治体は税収等が投下した補助額の数倍の税収や支出削減効果がある。つまり、この省エネリフォームへの補助金は原資が無尽蔵となるので、省エネリフォーム需要がある限り、補助金は出し続けることができます。だからこそ、ドイツ連邦政府は省エネリフォーム市場を現在の毎年40万世帯から、120万世帯まで拡大し、2050年までにすべての住宅を高断熱化すると発表しています。つまり、海外に流出していた化石燃料を原資として、省エネリフォーム市場を拡大させ、現行でも約8兆円位の市場を倍以上まで拡大し、向こう30年間以上やり続けるということを明言していることになります。 日本でも同じようなことが十分実現可能です。日本の住宅というのはほとんど断熱化されていません。次世代省エネ基準という、国の推奨基準の住宅はストック数の5%に満たないとされています。つまり、5,000万戸以上の断熱リフォーム需要が存在しています。ドイツと同じ政策を日本で制度化することができれば、瞬時に200兆円もの建設需要が生まれ、向こう40年間にわたり年間10兆円以上の省エネリフォーム市場を作り続けることも可能です。その際にまず既存の住宅で最初にやるべきは、夏も冬も最も熱の出入りの多い窓。つまり、日本の既存住宅では、まず窓に内窓をつけていく、または高性能ガラスに交換していくことから始める必要があります。また、これから新築するのであれば、最低でも樹脂サッシレベルは選びたいところです。でないとある一定の時期が来たらリフォームを強制される可能性は拭い去れませんので。

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